世界インフレと日本経済の未来 超円安時代を生き抜く経済学講義
PHP研究所
円安の波を どう乗りこなすか 経済を読む力
●世界インフレ、日本の円安・物価高、ウクライナ危機…… ●加速・複雑化する現代経済の要点を整理し、平易に解説! ●”安い日本”に負けない「日本の勝機」が見えてくる! 経済学者の伊藤元重氏は、既存の常識では予測できない現代の社会情勢を「事実は小説より奇なり」と表現し、物価も賃金も上がらなかった「停滞と安定」の時代から、「変化と不確実性」の時代へと移行していると説く。 だが同時に「予測不可能な未来を見通すためには、経済学の力が必要だ」とも語る。そこで本書ではさまざまな経済学の視点から、これら「難問」の解明に挑む。 読めば加速・複雑化する社会情勢が理解でき、日本再興の「勝機」が見えてくる!
はじめに 第1章 転換期にある日本経済 「円安」から探る日本経済の構造 ■本当はもっと前から円安は進行していた ■実質実効為替レートから「円安」を検証する ■大きく下落した日本円の購買力 ■円安は日本にとって好ましいことなのか ■円安のダイナミクス ■金利相場という考え方 ■為替レート理論の「ファッション化」が起きている? 金融政策はどちらに向かう ■脱デフレのための金融政策 ■長期金利をめぐる市場と日銀の攻防 ■日本だけ続けている超緩和は続くのか ■インフレ後のマクロ経済 ■長期停滞に戻るのか ■コロナ危機と金融政策 長期停滞を克服するために ■マクロ経済における需要と供給 ■なぜ国内投資が進まなかったのか──空洞化の構図 ■日本企業はGXとDXに注力せよ ■デジタルの力が創造的破壊を生む ■日本企業はキャッチアップ型の発展思考から脱却せよ ■スタートアップの重要性 ■GXの流れ ■成長指向型のカーボンプライス ■これからの産業政策はどうあるべきか 第2章 低迷する日本経済の成長戦略 新しい資本主義は「何を新しくすべき」なのか? 成長と分配は「トレードオフ」の関係ではない 日本の株価は「高すぎる」のか?──「非合理な投資家」から考える 日本の財政再建に向けた、中長期的ビジョン インフレを財政視点でどう考えるか ポストコロナと財政再建 早急に望まれる税制改革──「富裕税」というアイデア 今求められている「気候変動やデジタル化への公共投資」 第3章 進行する円安・インフレ ──「安い日本」への処方箋─ 日本の物価上昇をどう見るべきか? 懸念される「スタグフレーション」への対応策 「安い日本」で経済活性化する秘策 超円安時代に求められる「国内投資」という視点 今こそ低価格競争からの脱却が必要だ 経済学の力で「貧困問題」を解決する 第4章 日本人の給料と働き方はどうなるのか? 日本人の賃金を上げるために必要なこと 日本の労働環境の何が問題か? 日本の労働市場を硬直化させている「法人共助」 コロナ禍で変わった働き方は今後、どうなるか 「兼業・副業」を前向きに議論せよ 第5章 世界情勢から読み解く「グローバル経済の現在地」 ウクライナ情勢が及ぼす世界経済への影響 世界経済を支える「サプライチェーン」とは何か 米中対立の経済リスク──サプライチェーンから考える グローバル化とデカップリングの行方 アマゾンとグーグルの隆盛は「健全な市場」を破壊するか? GAFAの事例から考える「創造的破壊」の必要性 第6章 社会を一変させる「デジタル化・新サービス」 デジタル通貨の社会実装をどう行うか ビジネスモデルを根本から変えるDX AIやIoTを「目先の利益のため」だけの技術と考えていないか? デジタル技術が地方と大都市間の格差を埋める テクノロジーで変わる農業の未来 デジタルデバイドというリスク──テクノロジーが生む社会の分断 隆盛する「ラストワンマイル・デリバリー」はどうなるか 仕組み一つで採算はガラリと変わる──ピークロードプライスの事例から インフレの今、PBに注目が集まる理由 第7章 気候変動問題を解決するグリーン・エコノミー 気候変動問題を経済学はどう捉えるべきか なぜグリーン投資は重要なのか? グリーン投資で日本経済はこんなに成長する! 「付け焼き刃」のグリーン投資に陥るな 日本のリサイクル市場はどうなるか サステナビリティはすでに世界の常識だ カーボンプライシングをダイナミックに運用せよ