怪談蒐集録「過呼吸」
扶桑社
語るたび 現実が ねじれていく
ハライチ・岩井勇気さんも戦慄! 「読んでる間、息を潜めてしまう。何かに見つかりそうで」 モヒカン怪談師が恐怖のあまり過呼吸を起こした最恐実話怪談集、ついに書籍化! 男は自分の呼吸が荒ぶり、速度が増していくことに抗えなかった。 吐息のように、小さく「くぅ……」という声が自分の喉から漏れる。 額には脂汗が浮かんでいた。まるで部屋の中の空気が薄くなったようだった……。 瘴気淀む街、新宿歌舞伎町に佇む怪談ライブバー「スリラーナイト」。 そこで夜な夜な自らが遭遇、蒐集した怪奇な話を披露している男が、モヒカン頭の怪談師・村上ロックだ。 その夜の舞台を終えた彼の前、一人の男性客が声をかけた。 「ロックさん、今のお話、すごく怖かったです。ところで、私の体験談を聞いていただきたいのですが……」 口を開き、とつとつと語り始めた男の話を聞きながら、村上ロックは息を吐くことも忘れていた。もう後戻りはできない。恐怖の扉はすでに開かれてしまったのだ……。 巡業先で、いつものライブバーで、友人づてに……。プロ怪談師だからこそ呼び寄せ、吸い寄せられた最恐実話を厳選。
第 一 夜 入っていいですか 第 二 夜 降りる人 第 三 夜 闇の中 第 四 夜 別に 第 五 夜 かくれんぼ 第 六 夜 卒業写真 第 七 夜 割れる 第 八 夜 籠 第 九 夜 未練 第 十 夜 記憶の代償 第十一夜 壊れる 第十二夜 捧げ物 第十三夜 光る目 第十四夜 過呼吸