世界は利権で動いている

島田洋一

扶桑社

島田洋一 著 扶桑社 発行

騙されてはいけない! 戦争、偽装難民、反日、財務省 美辞麗句の裏に利権あり!! 世界は「利権」で動いている。それは一つの国の内部で激しいせめぎ合いを生み、国家間の闘争やテロ勢力との戦いなどにも絡む。ひと口に利権と言っても中身は様々で、天然資源や漁場をめぐる「領土利権」から、脱炭素を旗印に太陽光・風力発電の特別優遇、補助金拡大を求める「再生可能エネルギー(再エネ)利権」、常に増税、天下り先確保を狙う財務省に代表される「官僚利権」、信者獲得をめぐる「宗教利権」に至るまで枚挙にいとまがない。 本書のタイトル『世界は利権で動いている』は、より正確には「世界はイデオロギー(観念形態)の衣をまとった利権で動いている」と表すべきものである。利権のみを露骨に優先して、主張を打ち出す集団は世論を動かせない。そこで彼らは、美辞麗句に彩られたイデオロギーを高く掲げる。いわく地球環境保全、いわく財政健全化、いわくLGBT(性的少数者)差別の排除…。 マスコミを賑わすコメンテーターたちは、とかくイデオロギーで世界の「潮流」を説明し、「バスに乗り遅れるな」的な論を展開しがちである。政治家も例外ではない。しかし多くの場合、それらは危険な欺瞞であり、人々を間違った方向に誘導する。特定の勢力は利権を得ても、国全体としては衰退に向かうことになる。 2024年10月の総選挙に日本保守党から出て当選、衆議院議員となり、イデオロギーと利権が絡み合う政治の「空気」を肌で感じる身となった。表のイデオロギーと裏の利権は、文字通り表裏一体で動く。「裏の世界」というべき利権構造を掘り下げることで、現代社会はよりよく理解できる。 本書がその一助となれば幸いである。 島田洋一 (本書「はじめに」より)

島田洋一(しまだ よういち) 1957年大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了後、京大法学部助手、文部省教科書調査官を経て、2003年、福井県立大学教授。23年より名誉教授。24年10月の衆議院総選挙において日本保守党から出馬、近畿ブロック比例代表で当選。同党政調会長、拉致問題対策本部長を務める。『腹黒い世界の常識』(飛鳥新社)、『ブレーンたちが明かした トランプで世界はこう変わる!』(ワック)、『許されざる者たち』(飛鳥新社)などベストセラー著書多数。Xフォロワー数は20万人を超える。 YouTube「島田名誉教授チャンネル」@P.ShimadaCH X @ProfShimada

はじめに 国際政治の「利権学」 第1章 戦争と「歴史利権」─こう反論せよ 「社会主義対ナチズム」の裏にある利権構造/中国の「世界反ファシズム戦争」論/ファシズムと「開発独裁」の相違/比較ファシズム研究の視点から/イタリアとドイツの相違/「天皇制ファシズム」論の矛盾/日本史学界のファシズム論争/通州事件と北朝鮮による日本人拉致/石油利権が引き金を引いた日米戦争/「ウォーク」と闘うテッド・クルーズ/共産主義の利権と戦った「B級俳優」大統領/「植民地利権」をめぐるフォークランド紛争/レーガン・サッチャー・ローマ法皇包囲網/ソルジェニーツィン訪米と「デタント利権」 第2章 「独裁者の戦争」と国際利権 ロシアの領土利権を抑え込んだトランプ外交/再エネ利権の偽善性がウクライナ侵略を誘発/「脱炭素」原理主義者バイデン外交の失敗/中ロの接近阻止を狙っていた安倍外交の手腕/米・イラン交渉からみえるエネルギー利権/イラクのクウェート侵攻目的は石油と港湾/利権よりも誇りのためにフセイン政権を打倒/イスラエル一貫支持のロバート・ジュニア/共和党票田エヴァンジェリカルの宗教利権 第3章 「日本」を破壊する利益団体 財務省・自民党の増税路線で日本経済が低迷/財務官僚の天下り確保が最優先/最強官庁の権力の源泉は「税務調査権」/聖域化された自民党税調が実権を掌握/外務官僚の出世と省益を優先する外交利権/反核利権団体からカモにされる日本/北朝鮮との「利権正常化」を目論む勢力/日本の民主党幹部が北朝鮮宥和政策を推進/中国共産党のロビー機関─日中友好議連/利権が集中する国土交通省のトップ争い/「対中贈与金」を徴税する太陽光パネル利権/質問主意書で質した政府のエネルギー姿勢/米国の軍事利権から抜け出せない日本/「人権擁護」イデオロギーに潜んだ難民利権/法務委員会で偽装難民について質問/「LGBT」が理由の新たな難民利権/最高裁の浅く危険なトランスジェンダー理解/最高裁の判事人事を国会承認制に 第4章 「米国」を蝕むディープステート トランプの公約は「ディープステート解体」/不法移民利権の「聖域」に斬り込む/南部国境地帯に非常事態宣言/難民利権に踏み込む大統領令/不法在留外国人の子どもに生得市民権を否定/女性スポーツ界を混乱させる「性自認」問題/安易な性転換手術で後悔する子どもたち/民間雇用と軍事雇用で異なるLGBT方針/「多様性利権」に本格的メス/「国際援助利権」との決別/国連という不公正利権の温床/「国際人権利権」への挑戦と決別/「グローバリズム」イデオロギーが生む利権/再編必至のビッグ・テック利権/左翼にとって厳しさを増す法廷闘争/大統領交代で検察官総入れ替えの司法利権/医薬品業界の製薬利権に規制強化/ルビオ国務長官に期待される「攻めの外交」/トランプが先導する「再エネ利権」解体/利権極左が先導する「黒人の命は大事」運動/反警察運動で被害を受けるのは黒人 第5章 日本に寄生する「中韓朝」の利権 敵を見誤らなかったトランプ・安倍コンビ/中国に奉仕する日本学術会議/日本の医療制度にただ乗りする中共の富裕層/中国から政治家に講演料名目の賄賂?/日韓「慰安婦利権」─朝日新聞の責任/拉致問題への悪影響/韓国有志の「慰安婦詐欺清算連帯」/「強制連行の噓」を韓国裁で立証した柳教授/元慰安婦「証言」の矛盾を突いた金柄憲/巨大な危うさを秘めた「中国人慰安婦」問題 おわりに 「常識への回帰」次代に向けて