変わるふるさと納税の価値 ─地域経済の未来をつくる─
扶桑社
寄付が未来を変える 地域創生の新戦略 制度の可能性を探る
「返礼品共創の過熱化」、「都市部からの税金流出」、「集めすぎて使われていない寄付金」、「10月1日から寄付者へのポイント付与終了」…… 1兆円市場に成長したふるさと納税制度の意義が問われている今、健全な発展のためにどうあるべきか? 2025年10月より、寄付者に対してポイント等を付与するポータルサイト経由の寄付募集が禁止された。 これは、民間事業者であるポータルサイト運営企業の動きを実質的に規制する制度改正であり、背景にはポイント付与をめぐる競争の過熱に対する問題意識から、ふるさと納税制度の適正な運用を確保することが目的であった。 この発表を受けて、メディアや世論からはさまざまな反応が寄せられた。 「制度を本来の姿に戻す前向きな改革」と評価する声がある一方、 「ポイントがなくなるのはショック」 「損をしたような気分になる」といった寄付者の声も……。 制度開始からまもなく20年。制度の成熟は、多面的な価値を生む一方で、新たな課題も浮かび上がらせている。 自治体において寄付額の獲得競争が激化するなかで、返礼品ラインアップの充実化や広告・PR合戦が過熱し、「寄付」であるはずの行為に強く市場原理が働くようになり、制度本来の趣旨との乖離も生まれている。 都市部からの住民税流出や、返礼品をめぐる不正事案といった問題も、制度の持続可能性に対する問いを投げかけている。 本書は、この制度の価値をさまざまな視点からあぶり出し、捉え直すこと。 単なる制度論を超え、「日本の地域や文化はどうあるべきで、それをどのようにみんなで作っていくのか」を議論する場とする1冊である。 制度を創設した菅元内閣総理大臣「故郷への恩返しの想いから生まれたふるさと納税。これからも地域を支える力となってほしいと思います」とメッセージを寄せる 【お詫びと訂正のお知らせ】 弊社刊行の『変わるふるさと納税の価値─地域経済の未来をつくる─』に、下記の誤植がございました。 【訂正箇所】 ・34ページ 13行目 誤)2018年の ↓ 正)2016年の 関係者の皆さま、読者の皆さまに謹んでお詫び申し上げ、ここに訂正いたします。
第1章 特別対談「ふるさと納税」が変えた日本 元内閣総理大臣 菅 義偉 ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」創設者 須永珠代 第2章 ふるさと納税が描く地方創生の現在の課題と展望 慶應義塾大学総合政策学部教授 保田隆明 第3章 ふるさと納税が地域経済にもたらした「本当の意味での経済効果」とは? ニッセイ基礎研究所 金融研究部 主任研究員 高岡和佳子 第4章 ふるさと納税で育まれた日本の「寄付文化」 日本ファンドレイジング協会 代表理事 鵜尾雅隆 第5章 自治体とふるさと納税を支える〝縁の下〟中間事業者との「共創」 合同会社LOCUS BRiDGE CEO 黒瀬啓介 株式会社ヒダカラ 共同代表 舩坂香菜子 第6章 京都府の「市町村連携型モデル」が拓く新しいふるさと納税 京都府知事 西脇隆俊 第7章 これからの地域経営と未来づくり ~ふるさと納税が果たせる役割~ 株式会社チェンジホールディングス代表取締役兼執行役員社長 福留大士