そろそろ愛について語ろう

そろそろ愛について語ろう

髙取宗茂

扶桑社

愛は説明できるか 分断の時代に問う 人生の羅針盤

「愛」とは何かー―この問いは宗教・哲学・文学を通じて繰り返し追い続けてきたテーマでありながら、いまだ人類は決定的な答えを持ち得ていません。むしろ今、私たちは孤立・分断・戦争・少子化・AIの台頭といったさまざまな難題のただ中にあって、「愛とは何か」を見失いかけています。本書は、愛を「説明できないもの」として終わらせるのではなく、また「美しい言葉」として飾るのでもありません。迷路のような現代社会を生きる私たちの道しるべとして、「愛とは何か?」を再定義しようとする希有な試みです。著者は、半世紀以上にわたり公にはほとんど知られることなく行われてきた「山」と呼ばれる伝説的な研修を継承し、あらゆる世代・あらゆる立場の人々の叫びと涙に向き合ってきました。その営みから立ち上がる言葉は、きれいごとではなく、奥深い人間の闇と光をえぐり出す人生哲学です。この本を手に取ることは、単なる読書行為にとどまりません。それは愛の探求の過程で観える「私たちはなぜ生まれて来たのか」、「本当の私とは何か」という根源の問いに挑む飽くなき挑戦であり、その困難さゆえに最もロマンに満ちた旅路です。もしあなたが、この時代に愛を語ることの無謀さと必要性を感じ取れるならば、ここから始まる一冊は、きっとあなた自身の命を揺さぶり、新しい世界を切り拓く羅針盤となるでしょう。

髙取宗茂(たかとりむねしげ) 佐賀県唐津市出身。昭和46年生まれ。名門財閥に生まれながら、母の蒸発、父の死、家族の崩壊を経験。社会の表と裏を漂流し、孤独と挫折、別離の中から愛の探求へと歩み出す。 18歳で屋台から創業した外食産業の経営者として延べ50万人以上と接し、人間の生の現場を見続けており、行徳哲男氏により半世紀前に創設された「山」と呼ばれる伝説のBE研修の継承者として、机上の理屈ではなく、人間の実存と向き合う実践研修を行っている。

序 章  私はどこから来たのか 人生の幕開け 少年期 新しい生活 喪失 「平凡」に対抗した時代 もがく 東京 山との出逢い 理由 第一章  愛とは何か 愛への問い 愛とは何かを模索する 大切な約束ごと 愛とは何か 理屈を超えた愛 命から湧き上がる欲求 恋と愛の違い 第二章  愛と宗教の分離 人間の愛は、人間のものである 私たちは、宗教と愛の概念が混同されている時代を生きている 聖書の実像 人間の愛 愛と裏切りの果てに 不完全を生きる力 「取引」との決別 第三章  愛はなぜ苦しみを生み出すのか 憎しみという名の愛 壮絶な修行の果てに救いはあるか 愛は、理屈を超え得るか 第四章  世界で最も困難な挑戦──自分を愛すること 真実は真逆の中にある 矛盾を生きる力 偏見を生きるという矛盾 救いようのない自分を抱きしめる勇気 「本当の自分が分からない」時代 「自分中心の哲学」とは 世界は、私を中心に回っている──そう断言せよ 矛盾を超えた世界──そこでしか摑めないもの 矛盾だらけの道を歩く──命が突き動かす先 第五章  人間の闇に浸りきる 自我という錯覚──自分を知ることから始まる人間理解 人間が「丸くなる」の噓 角を削るな、闇に溶かせ 人間の闇 人間は、闇の住人である 闇の中心には何があるのか 泣かせているものは何者か 命の揺らぎ 自分に溶かす、とは 第六章  死は、愛の極地となり得るか 死との対面 死とは「終わり」ではなく「完成」 究極の愛 死と愛 おふくろの味 死にゆく者と、残された者 愛の極地 第七章  私たちはどこへ行くのか 自分を信じて生きる 完成された人間の美しさ 私という旅 私は、私を生きる 最後に帰る場所